M102 (天体)
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M102は、シャルル・メシエが作成したメシエカタログに記載された天体。しかし、記載された位置には該当する天体が存在しない「行方不明のメシエ天体」の一つである。
概要
[編集]→「メシエカタログ」も参照
メシエカタログに記載されながらその位置には該当する天体がない「行方不明のメシエ天体」は5つあった[1]。M102を除く4つは同定されたが、M102は21世紀においても議論の種となっている[1]。
観測史
[編集]1781年3月から4月にかけてピエール・メシャンが発見した[2]が、メシャンは2年後の1783年5月に書簡の中で「M101を見誤ったと」してM102の発見を自ら否定している[3]。メシエはM102について「うしかい座ο星[注 1]とりゅう座ι星の間にある非常に淡い星雲で、6等級の星に近接している」と記している[3][4]。
M102の候補
[編集]M102には、M101の重複とする説や、NGC 5866、NGC 5879、NGC 5907、NGC 5908 などを候補天体とする説がある[5]。また、メシエが記述した「りゅう座ι星」は「へび座ι星」の誤りで、NGC 5928ではないかとする説もある[5]。
- NGC 5866 - りゅう座のレンズ状銀河。メシエカタログに記載された位置から近い位置にあり、メシャンもメシエもこの天体を確実に観測していたことから、この天体をM102とする説が有力視されており[2]、SIMBADでもM102とNGC 5866を関連付けている[6]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2013年4月26日). “The Missing Messier Objects”. SEDS. 2015年1月9日閲覧。
- ^ a b Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2013年5月7日). “Messier Object 102”. SEDS. 2016年1月20日閲覧。
- ^ a b c Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2013年4月26日). “Messier 102 Observations and Descriptions”. SEDS. 2016年1月20日閲覧。
- ^ 山田卓『ほしぞらの探訪』地人書館、1974年4月30日、143頁。
- ^ a b “M102”. メシエ天体ガイド. AstroArts. 2016年1月20日閲覧。
- ^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME M102. 2015年8月6日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- メシエ天体ガイド:M102 - AstroArts