饗する

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語

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動詞

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する (きょうする)

  1. (他動詞, 文章語) (「誰かを饗する」「何かを饗する」または「誰かに何かを饗する」の形で)饗応する。馳走する。もてなすふるまう
    • 1926年、斎藤茂吉「島木赤彦臨終記」[1]
      そこで、赤彦君は皆に茶を饗することを命じた。その間に赤彦君は冷水を音させながら飲干して、『実に旨い。これが一等です』などとも云つた。
    • 1926年、佐々木邦「母校復興」[2]
      貧乏な私立中学が卒業生を年度別に駆り集めて懇親会を開き会費不要と断って晩餐を饗するには魂胆がある。
    • 1950年、和辻哲郎「鎖国」[3]
      ダルメイダは同伴者四五人と共に約半月の間そこに留まったが、王者をも饗し得るような食物を供せられた。

活用

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饗-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形


する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 饗しない 未然形 + ない
否定 饗せず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
饗される 未然形 + れる
丁寧 饗します 連用形 + ます
過去・完了・状態 饗した 連用形 +
言い切り 饗する 終止形のみ
名詞化 饗すること 連体形 + こと
仮定条件 饗すれば 仮定形 +
命令 饗せよ
饗しろ
命令形のみ

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  1. 青空文庫、2005年1月7日作成(底本:「斎藤茂吉選集 第八巻」岩波書店、1981(昭和56)年5月27日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001059/files/43500_17414.html
  2. 青空文庫、2021年6月28日作成(底本:「佐々木邦全集 補巻5 王将連盟 短篇」講談社、1975(昭和50)年12月20日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001750/files/55827_73700.html
  3. 青空文庫、2018年11月24日作成(底本:「鎖国」筑摩叢書、筑摩書房、1990(平成2)年1月30日初版第22刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001395/files/51364_66549.html