あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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初めての台湾ひとり旅~宅男應該去旅行!~ - 4日目III(2023年9月7日)

果菜市場の近くからバスで南京復興駅、そこからMRTで松山駅、さらに台鐵に乗り継いで汐科(せきか / シーカー)車站までやって来ました

台湾鐵路の撮影ポイントを検索するとしばしばヒットする駅で、東へ向かう列車がきれいなS字カーブを描く様子を手軽に撮影できる有名ポイントでした
ただここ数年はさっぱり撮影記録が見当たりませんし、Googleマップのクチコミ欄を見ると「撮影ポイントとしては使えなくなった」というレビューまで書かれていて、何か事情がありそうです。

 

maps.app.goo.gl

 

 

ごく簡単に図示するとこんな感じ
汐科は2007年の開業時には対向式ホーム2面2線が設置されました。
2013年10月に駅の改良が行われ、台北・新竹方面の西ゆき線路が外側に移設されて2面3線に拡張。基隆や花蓮への東ゆき線路が2つに増え、汐科に停車する列車が外側を、通過する列車は内側の線路を抜けるようになりました。

つまりきれいなS字が撮れる方には8両や10両の通勤電車しか来なくなってしまった、というわけです。

 

 

一般的にマニアから人気の高い優等列車が撮れなくなってしまったというわけで、一転して不人気なポイントになった汐科駅。最近のブログやSNSなどに載らない理由がわかりました。

とはいえせっかく来ているわけですから、撮れるものは撮って楽しみましょう
まずは2007年にデビューしたEMU700型。8両編成3本を日本車輌が、残る17本を台湾車輌が製造し、計20編成160両が區間車を中心に活躍しています。

 

1B月台を通過していくTEMU1000型「太魯閣」
一昨日に花蓮駅で出会ったときにも触れましたが、ベースとなったのはJR九州が「かもめ」「ソニック」として運用している885系。最高速度130km/hの俊足と振り子式車両の強みを生かして大幅な時間短縮を実現しました。

 

前後の機関車で客車を挟んだプッシュプル構造のE1000型「自強號」。日本の鉄道マニアの間では「PP自強号(PP=プッシュプル)」と呼ばれ、現地では「推拉式自強號」と書かれます。
他にも特徴的な顔つきからナマズやブタといったニックネームがつけられており、現地の鉄道迷(鉄道マニアのこと)から愛されていることがうかがえます。

あさかぜが訪れた直後の2023年9月17日、東芝で製造されたE500型電気機関車が台湾に陸揚げされました。台鐵の次期主力の電気機関車で、E1000型電気機関車も置換えの対象となっていますから、「PP自強号」そのものの去就が注目されます。

 

區間車・區間快車で運用されるEMU800型。通勤電車ながらスピード感のある流線型の先頭形状が特徴です。
EMU700型に続いて量産先行車は日本車輌が2編成16両を製造し、残りの41編成328両は台湾車輌による現地生産となりました。

 

この日の台鐵はダイヤ乱れが発生しており、40~60分遅れぐらいの列車が多発しています。

1B月台を通過していったEMU3000型は先行列車に近づいたようで、駅を出かかったところで足止めを喰らっていました。その横をEMU800型がすり抜けていったおかげで、2つの列車が並んだ姿を撮影できてラッキー

 

86編成344両もの大所帯を誇るEMU500型。輸送力を確保するため台北近郊では2本つなげた8両編成で運用されています。
1995年にデビューしたそこそこのベテラン車両ですが、座席配置や足回りの更新工事を行ってまだまだ現役を続ける模様。

貫通ドアにはDAEWOO(韓国・大宇重工)の製造銘板がくっついているはずですが、こちら側の先頭車にはありませんね。

 

區間車といえば圧倒的な勢力になりつつあるのが2021年にデビューした最新型通勤車、EMU900型。10両編成52本520両という過去にない数が発注されており、台湾全土で見ることができることになりそうです。

車体は韓国・現代ロテム、デザインはフランス・MBDテクノロジーズ、制御装置は日本・東芝、ブレーキ関係はドイツ・クノールブレムゼ、といった各国の企業が分業して生産にあたっています。
納入当初はコロナ禍に入っていたこともあり、なかなか韓国やドイツの技術者が台湾に来ることができず苦労したとか…

 

エンジン音を高らかに響かせてDR3100型ディーゼルカーが通過していきました。台鐵の旅客線の電化が完了したのは2020年12月とかなり最近のことで、それまで南東部の南廻線を走る自強号はディーゼルカーで運転されていました。

全線電化以降は台湾北部で主に運用されているようで、それを知っていたならこの列車を選んで乗っていたかもしれません。
従来型のディーゼルカーからエンジンを移植して使うなど延命は図られているようですが、EMU3000型の増備でどうなっていくのでしょう…

 

台鐵のベストを着た掃除中のおばちゃんに「何をやっているの?」っぽい雰囲気のことを尋ねられました。簡単な英語も通じなかったので、撮った写真を見せつつ身振り手振りで電車の写真を撮っていることを説明すると、笑顔で「楽しんでね」みたいな雰囲気で立ち去っていきました。

わざわざ電車の写真を撮っている物好きな外国人に呆れていただけかもしれませんけどね…

次々と走ってくるEMU900型。写真では2枚目ですが、もうこれで4~5本目ぐらいです。
車内はボックスシートロングシート、さらに自転車の持込・固定スペースまで用意されているなど、ただの「通勤電車」ではないマルチな室内設備を持ち合わせているのもEMU900型の特徴です。長距離運転に備えてトイレも3カ所設備されています。

運転席窓下はテールライトも兼ねた発光部。先頭に立つときはデイライトのようなアクセントとして、最後尾では尾灯として両端を赤く光らせます。
「デザインなんて二の次三の次」と考えている日本の通勤電車にも見習ってほしいスタイリッシュさです…

 

1A月台を通過していったのは今や貴重な「莒光號」です。日本では急行列車に相当する種別で、電気機関車で牽引される客車列車なのも特徴。
牽引しているのは1975年からアメリカ・ゼネラルエレクトリックが製造したE200型電気機関車です。E300型、E400型という弟分も合わせると97両が輸入されました。

JRからは急行列車が消滅してしまいましたが、台湾でも區間快車に格下げされるか自強号に格上げされるかして、莒光號は数を減らし続けています。2024年中には列車種別として消滅することになっており、もはや風前の灯火。
欲を言えば2月台側のS字カーブで撮りたかったですね…

 

やはりPP自強号は2月台を通過していきます。電車に比べると加速が遅いからなのかな…?

 

最新のEMU3000型が通過。白と黒を基調にしたシンプルなデザインがカッコいいですね。シートの出来が悪いことだけが本当に残念な車両です…
側面のドア上部にあるアクセントのカラー帯は編成ごとに色が何パターンかあるので、乗車時には注目してみてください。

 

暗くなってきたことですし、EMU500型流し撮りして今日の撮影はおしまいです。

線路配置が変わってS字カーブの編成写真は限定的になってしまいましたが、いわゆる「顔面撃ち」は問題なくできます台北近郊のお手軽撮影ポイントとして、他の場所へ行っている時間がないという方には充分使えることに変わりはありません。
帰国前の空き時間などの有効利用にいかがでしょうか。

 

夕食は西門の繁華街の北端あたりにある「楊排骨酥麵へ来てみました。ここのオススメは店名にもあるとおり豚肉の唐揚げ「排骨」だそうですから、それの入ったメニューを選んでみましょう。

排骨麺は90NTD小さい魯肉飯もつけて計125NTD、700円弱でこの充実度です。麺には最初から香菜(シャンツァイ=パクチーが入っていましたが、考えてみれば台湾に来てから1度もシャンツァイを食べていませんでした。
香辛料はひたすら八角という文化圏ですし、あさかぜはシャンツァイが苦手なのでむしろない方がありがたい。

魯肉飯は脂身たっぷりタイプでいかにも体に悪そうな見た目と味ですが、この豚肉の脂身がおいしいのでやめられません…

 

www.taipeinavi.com

 

 

初日の夜から気になっていた「大鶏排(ダージーパイ)。台湾では有名なC級グルメで、手のひらよりも大きなフライドチキンです。鶏肉をたたいて伸ばしてから揚げているそうで、食べたことのある職場の後輩曰く「めっちゃでっけえファミチキって感じです。うまいっすよ!」とのこと。

今日こそ食べてやろうと思ったのですが、いざ他の人が受け取っている大きさを見るて怖じ気づいてしまいました。ちなみに価格は100NTDなので、他の屋台風の食べ物に比べると少し割高ですね。

 

www.orangepage.net

 

 

西門町の入口には昨日一昨日よりもはるかに人が集まっていました。大道芸人なんかも来ていて、何かのイベントがあったのかもしれません。

これだけ人が集まっている中、「揚げ臭豆腐」の屋台か容赦なく下水のようなニオイを放っています。色々なものを食べてみようと思ってはいたものの、これはいくらなんでもキツい…
近寄ると吐きそうになるので、“台湾慣れ”にはまだまだ早かったようです。

 

職場や友人へのお土産を買いに今日もカルフールへ。売り場の一角にはお土産コーナーがあって、台湾らしいお菓子などが充実しています。
国内外を問わず旅先のスーパーマーケットは色々と便利です。

青果コーナーに並んでいるのは果物の王様「ドリアン」。果肉から発せられる香りはかなり強く、シンガポールでは地下鉄にもホテルにも「ドリアンを持ち込むな」と注意書きがあったぐらいでした。
離れていてもドリアン独特の臭気が鼻をつきますが、臭豆腐に比べたら何のその。今ならカットされたドリアンを食べられそうな気もしますが、台湾でもホテルの部屋にドリアンを持ち込んだらきっと怒られるでしょうからやめておきます。

明日は早々に桃園空港へ向かわないとならず、うかうかしていられません。部屋に戻ったら荷物をまとめておいて、朝になって慌てることのないようにしておかねば。