リメイク
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ゲーム作品におけるリメイクとは、古いプラットホームでの発売された作品が、時期を経て現行のゲーム機に移植されて改めて発売されたもの。ポケモンシリーズのみならず、他のRPG作品、ひいてはアクションゲームなどでもみられる。
ポケットモンスターシリーズの本編において、マイナーチェンジとの違いは、基本的なストーリーは同じだが、システムが大幅に異なる。
リメイク作品の一覧
本編
2021年現在、ポケモンシリーズ本編では5つのリメイク作品が発売されている。
- ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン(ゲームボーイアドバンス、2004年発売)
- 1996年に発売されたポケットモンスター 赤・緑(ゲームボーイ)のリメイク作品。旧作から8年後の発売。
- ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー(ニンテンドーDS、2009年発売)
- 1999年に発売されたポケットモンスター 金・銀(ゲームボーイ)のリメイク作品。旧作から10年後の発売。
- ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア(ニンテンドー3DS、2014年発売)
- 2002年に発売されたポケットモンスター ルビー・サファイア(ゲームボーイアドバンス)のリメイク作品。旧作から12年後の発売。
- ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ(Nintendo Switch、2018年発売)
- 1998年に発売されたポケットモンスター ピカチュウ(ゲームボーイ)のリメイク作品。旧作から20年後の発売。
- ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール(Nintendo Switch、2021年発売)
- 2006年に発売されたポケットモンスター ダイヤモンド・パール(ニンテンドーDS)のリメイク作品。旧作から15年後に発売。
その他
- ミュウツーの逆襲 EVOLUTION(2019年公開)
- 1998年に公開された劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲のリメイク作品。
- ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX(Nintendo Switch、2020年発売)
- 2005年に発売されたポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊・赤の救助隊のリメイク作品。旧作から15年後の発売。
主なリメイク点
- グラフィック、BGMの改良
- スペックの高い最新のプラットホームを用いる利点を生かす意味でも行われる。
- イベントの拡充
- 旧作品を忠実に再現するのがリメイク作品での基本と言えるが、旧作品とリメイク作品が発売する間に取り入れられた新要素(メガシンカなど)が、リメイク作品に盛り込まれる場合が多い(特にシナリオに直接関係しないイベントにおいてみられる)。
- 追加ストーリー
- ナナシマのように、スペックが上がったことで旧作品にはなかった新たなストーリーが、シナリオクリア後に追加される場合が多い。
リメイク作品の発売は、旧作の発表から年月が経ることでプレイヤーの世代がかわることで、「旧作品を遊んでみたいが、現行ゲーム機では不可能」という、若年層のプレイヤーや、「昔遊んだ作品を最新のゲーム機で久々にプレイしてみたい」というオールドファンの要望に応えるといった効果を狙ったものが多い。
ファイアレッド・リーフグリーンでは、「ホウエン地方に登場しなかったカントー地方やジョウト地方のポケモンが入手できる」といううたい文句がある。
ハートゴールド・ソウルシルバーでは、GBA版以降入手困難であったホウオウ、ルギア、ライコウ、エンテイ、スイクン、チコリータ、ヒノアラシ、ワニノコおよびその進化形などのジョウト地方のポケモンが入手しやすくなった。また、新要素のポケスロン、前作プラチナから引き続いての登場であるバトルフロンティア等のやりこみ要素が多く追加されている。
オメガルビー・アルファサファイアでは、第六世代で入手するために2回の転送が必要であったホウエン地方のポケモンを多く捕まえられるようになった。また、第六世代から始めたプレイヤーのために、オメガルビー・アルファサファイア単体で伝説のポケモンのほとんどを捕まえられるようになった。
Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイは、Joy-Conやモンスターボール Plusを利用したテレビでのプレイや、野生ポケモンへボールを投げられる、という機能がついている。Pokémon GOを強く意識したシステムや、「Pokémon GOのような感覚で家族みんなで遊べるゲーム」がコンセプトであるという点が、他のリメイクと異なる特色として挙げられる[1]。
ポケットモンスター金・銀のリメイクについて
2009年5月8日、金・銀のリメイク作品にあたるポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバーの発売が正式に発表された。発表される前世間、「第二世代としてポケットモンスター 金・銀のリメイクがニンテンドーDSで発売されるのでは?」という憶測が、当時しばしば見られ、それを取り扱っているサイトまで存在した。また、ファイアレッド・リーフグリーン以上に憶測が飛び交っていた。こうした現象が見られたのは、以下の理由によるものと思われる。
- 第二世代として1999年に発売された金・銀は、ハートゴールド・ソウルシルバー発売の正式発表まで、2009年当時の現行のゲーム機(ニンテンドーDS)と唯一互換性のない作品となっており、プレイしていない若年層プレイヤーが多い。ファイアレッド・リーフグリーンがそのオリジナル作品が発売されてからにかかった8年の歳月に、金・銀の場合は発売から10年の歳月がかかっていた。
- 特に最初に選択するチコリータ、ヒノアラシ、ワニノコ、また正規入手するために据え置き機を買わなければならないルギア、バトル山での100連勝が非常に困難なホウオウのように、第二世代に登場したジョウト地方のポケモンの入手が困難であったこと。
- 結果的に見れば、プラチナ開発・発売と同時に、ハートゴールド・ソウルシルバーも開発段階にあったと考えられること。例えば、プラチナでの草むらを逃げ回る伝説のポケモンが、据え置き機でまたはファイアレッド・リーフグリーンのストーリー上いずれか1匹(しかも低個体値)しか入手できないライコウ・エンテイ・スイクンではなく、ファイアレッド・リーフグリーンで1回のストーリーで全て入手できるサンダー・ファイヤー・フリーザーであったこと(ライコウ・エンテイ・スイクンをプラチナで出現させていれば、その時点で金・銀のリメイクが発売される可能性が低くなっていた。)。
- ポケットモンスター ダイヤモンド・パールでは、金・銀と関連するシーンが現れること。
- ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーンでは、ナナシマの5のしまにあるロケットだんそうこでの戦いにおいて、けんきゅういんのスミオが「サカキの息子は髪が赤い」と発言。金・銀のライバルは髪の毛が赤であり「金銀のライバル=サカキの息子」であるという説が有力視されている。また、ロケット団の幹部は「いつか必ずロケット団を再興する」という趣旨の発言をしている。
- 進化形の少なかったジョウト地方のポケモンの、進化前(タマンタ、ウソハチなど)や進化後(マニューラ、ムウマージ、ドンカラスなど)がダイヤモンド・パールで多数登場したこと。
- ポケモンの出身地に関するプロフィール欄で「ジョウトちほうからやってきた」というデータが存在すること。
- ポケットモンスター ルビー・サファイアの主人公は、ジョウト地方から引っ越してきた。
- アニメ版ポケットモンスターにおいて、ハルカらコーディネーターがジョウト地方に渡ったように、再度ジョウト地方を舞台にしたストーリーの展開が予想されること。
- 劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へにギザみみピチューやジョウト地方の御三家(チコリータ・ヒノアラシ・ワニノコ)が登場すること。
海外版では、金・銀のリメイク作品をGBA版(ファイアレッド)をベースにして個人的に製作している者もおり(当然ながら非公式作品)、それを取り扱うサイトも存在する。「金銀のリメイク」を心待ちにしているプレイヤーが世界中にみられる象徴といえた。「ハートゴールド・ソウルシルバー」が発売された後、そういったサイトは閉鎖などで減少していった。