おれはバカかもしれないと思ったときに手に取った本 図書館で倫理、哲学、道徳あたりの文庫本の書棚を見ながら、「どれも難しそうで、読めそうにない。おれはバカなんじゃないか」と思ったら、この本が目に入った。 『自分はバカかもしれないと思ったときに読む本』。これである。 おれはまさに自分が「バカかもしれない」と思ったのである。今、この本以外に読む本があるだろうか。 借りて帰ったおれは、この本を午後の中央競馬の特別戦が始まる前に読み終えてしまった。 「ひょっとしたら、おれは賢いのか?」とも思ったが、もともとは「14歳の世渡り術」というシリーズの本の文庫化だったらしい。 おれがいまの知識のまま14歳に転生したらそれなりに賢いのかもしれない。……と、言えるのだろうか。 バカは作られるというけれど この本の冒頭で述べられているのは、「バカは作られる」ということだ。そのときの環境や、なにより周りの見る目によ
