広南従四位白象(こうなんじゅしいはくぞう)または従四位広南白象(じゅしいこうなんはくぞう、享保6年(1721年)頃 - 寛保2年12月13日(西暦1743年1月8日))は、江戸時代中期の日本で飼育されたベトナム産のオスのアジアゾウ。購入者は江戸幕府の第8代将軍徳川吉宗で、のちに民間に払い下げられた。「広南従四位白象」は、京都で中御門天皇に拝謁するために与えられた位階と称号であるといわれる(ただし、これを疑問視する声もある。詳細後述)。「白象」とあるが、アルビノ種ではなく、体色が格別に白いわけでもない、一般的なゾウである。享保から寛保にかけて、江戸市中を中心に「象ブーム」を引き起こした。