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ヨウ化マンガン(II)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヨウ化マンガン(II)
manganese(II) iodide
識別情報
CAS登録番号 7790-33-2
特性
化学式 MnI2
モル質量 308.76 g/mol
外観 白色の六方晶系結晶(無水物)
赤色単斜晶系結晶(四水和物)
無色柱状結晶(六水和物)
密度 5.01 g/cm3
融点

613℃

への溶解度 易溶
構造
結晶構造 六方晶系
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −842.7 kJ mol−1(2水和物)[1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ヨウ化マンガン(II)(ヨウかマンガン、 manganese(II) iodide)は2価のマンガンヨウ化物で、化学式MnI2で表される無機化合物。3価以上のヨウ化マンガンは安定には存在しない。

製法

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無水物はヨウ化マンガン(II)水和物を真空中で脱水するか、粉末のマンガンをエーテルで覆い、ヨウ素を作用させて得る。水和物は、炭酸マンガン(II)ヨウ化水素酸に溶かす。条件により一、二、四、六、九水和物が得られる。

性質

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潮解性があり、水溶液は無色透明。無水物は空気中で褐色になる。真空中で加熱すると分解せず融解し、空気中で加熱するとヨウ素と酸化マンガン(II)を生じる。アンモニアを吸収し、ヨウ化ヘキサアンミンマンガン(〔Mn(NH3)6〕I2)を生じる。

無水物結晶は六方晶系に属し、ヨウ化カドミウム型構造をとり、その格子定数はa = 4.16Å、c = 6.82Åである[2]

参考文献

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松岡敬一郎『ヨウ素綜説(第二版)』霞ヶ関出版、1992年。ISBN 9784760301355 

  1. ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
  2. ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年