年齢別特集/中学生~大学生

「親頼み」の中学生 手助けと過保護の線引きは?

朝起きる、身だしなみを整える、部活や塾のスケジュール管理…どこまで自分でさせる? 夫婦で「過保護」の定義が違うときは?

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学校の勉強や行事、部活、塾など、中学校生活ではスケジュール管理やタスク管理が必要不可欠。「いったい親がどこまでかかわるべきか」と悩んでいる家庭も多いでしょう。自立を促すべく本人に任せたほうがいい? それともまだまだ親がかかわるべき? 手助けと過保護との線引きについて、養護教諭として公立中学校に21年勤務し、現在は一般社団法人 生涯学習開発財団で認定プロフェッショナルコーチとして活躍する三浦真弓さんに聞きました。

【年齢別記事 中学生~大学生のママ・パパ向け】
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 小学生の頃は、スケジュール管理やタスク管理の手助けをしていても、中学生になると「そろそろ一人でやらせたほうがいいかな」と悩む親は多いでしょう。

 そんな場面は「学校に遅刻しないように、朝自分で起きる」「お弁当が必要かどうか親に伝える」「部活の有無による登校時間の変更を親に伝える」「宿題を提出する」「シャツのボタン付けや、ズボンの裾上げをする」「美容院の予約をする」など、枚挙にいとまがありません。

 能力的にはできるはずだし、親が手を出しているといつまでも自分でやらないのではと思う一方で、子どもに任せた結果、失敗が続くと心配になるものです。高校受験を控えている場合、内申点への影響も心配でしょう。

 子どもの管理が甘く、失敗しそうなときに親が先回りをして手助けすべきなのでしょうか。それとも自立の一歩として子どもにすべて任せるべきでしょうか。その線引きについて「誰を主軸として考えるかが、重要なポイントですね」と三浦さん。

 「親は、大人として社会経験が豊富ですし、中学時代も経験してきているのでいろいろなことに気づくはず。『わが子は、今ここが見えていないな、このままだと失敗するな』と気づく場面がたくさんあると思います。けれどもそんなときに『親自身が心配だから』という理由で進んで手助けをすると、それは過保護になってしまいます

 では、過保護になることを避け、子どもの成長のために親がほどよく手助けしていくには、中学生の親はどんなことを見極め、声をかけていったらよいのでしょうか。また、親が「多少の遅刻や忘れ物は仕方ない、失敗経験も本人の自立のため」と考えていたとしても、学校側から「もう少し見てあげてください」と言われてしまったときはどうすればいいのでしょうか。「上手な自立のさせ方」「夫婦間で意見が違うときのすり合わせ方」などと併せて、次ページから詳しく聞いていきます。

子どもに任せた結果、遅刻してしまうことも
子どもに任せた結果、遅刻してしまうことも
この記事で読める内容
・「もう中学生だから」といきなり任せることには弊害がある
・中学生は成人になるまでの「折り返し地点」
・親は自立を促すつもりが、学校から「もっと見てあげて」と連絡が。どうすれば?

次ページから読める内容

  • 手助けと過保護の分岐点となる「親の一言」
  • 本人が得意なことから、親の手を放していく
  • 先生から「ご家庭でも見てください」と言われたら?
  • 自立は促したいけれど、内申点への影響が心配なときは
  • 夫婦で「手助けと過保護」の温度差がある場合は?
教育費の不安にこたえる本
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