テロが招くロシア圧政と矛盾 最優先は対ウクライナ勝利
上級論説委員 坂井光
3月にモスクワ近郊のコンサートホールで140人以上が死亡した銃乱射テロで思い出すことがある。1999年にモスクワの高層アパートなどで発生し、合計約300人が死亡した連続爆破事件だ。
当時首相だったプーチン氏は独立を目指す南部チェチェン共和国のイスラム武装勢力の犯行と断定し、同共和国への大規模攻撃に踏み切った。折しもソ連崩壊の後遺症で経済は不振に陥り、社会不安はかつてなく高まっていた。
その断固た...

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