ゴドルフィンとは、以下の意味を示す言葉である。
- イギリスの貴族。既に断絶し現存しない。 → ゴドルフィン男爵 - Wikipedia
- 競走馬「ゴドルフィンアラビアン」の略称。サラブレッド三大始祖の一角。1.の一員である第2代ゴドルフィン伯爵が保有していたことからこの名で呼ばれる。
- 競走馬管理団体。ドバイの王族マクトゥーム家が保有・運営し、世界最大級の規模を誇るとされる。2.にちなんで命名された。本稿ではこちらについて述べる。
概要
ゴドルフィンとは、リアル石油王であるドバイのムハンマド・ビン=ラーシド・アール=マクトゥーム国王、愛称シェイク・モハメド殿下が設立した競走馬管理団体で、競走馬の生産から調教、馬主まで一貫して実施する世界的大手団体。
1994年にドバイとイギリスで設立してから世界各地に展開し、2024年現在ではアジア・オセアニア・ヨーロッパ・北米に数多くの拠点を据える。馬主として国際GIの勝利は累計400勝以上。
馬主の勝負服はロイヤルブルーと呼ばれる青一色に白抜きでエミレーツ航空のロゴ"Fly Emirates"や"Emirates Fly Better"が入ったもので、俗に「ゴドルフィンブルー」の愛称で呼ばれる。なお、日本国内では規則に合わせ、青一色に腕の水色一本輪のものを着用する。
かつては生産牧場としてダーレーグループとしてダーレースタッドやダーレースタリオン等を置き、馬主をシェイク・モハメド殿下個人またはゴドルフィン名義で分業する体制としていた。しかし、2016年から組織改編を行い、ゴドルフィンが馬産から馬主まで一貫して実施する体制になった。現在でも生産牧場のブランド名としてダーレーを用いているが、組織的にはゴドルフィン傘下となっている。なお、ダーレーはサラブレッド三大始祖のダーレーアラビアンに由来する名称である。
ゴドルフィン及びダーレーグループは日本にも進出しており、2018年以前は主にダーレー・ジャパン・スタッドが馬産を、シェイク・モハメド殿下が個人で馬主となっていた。2018年に上記の組織改編に伴う形で馬主をゴドルフィン名義に変更したほか、ダーレー・ジャパン・スタッドもゴドルフィン傘下となった。 この辺の詳しい日本進出沿革については、「ファインニードル」記事が詳しい。
専属騎手・調教師
ゴドルフィンは2024年現在世界中で以下の騎手、調教師と専属契約を結んでいる。
騎手
過去にはイギリスでランフランコ・デットーリやジェームズ・ドイル、オーストラリアでジェームズ・マクドナルドやケリン・マカヴォイなどの騎手と主戦契約を結んでいた。現在では専属契約が無いものの、これらの騎手がゴドルフィン所有馬に騎乗する機会もかなり多い。
調教師
以上3名の調教師は専らゴドルフィン所有馬しか管理していない正真正銘の専属契約調教師である。ただしこれらの調教師が所在するイギリスとオーストラリアでも、数は少ないものの他厩舎にも馬を送り込んでいる。
またアメリカと日本ではそもそも専属契約の制度が存在しないため、特定の騎手や調教師と専属契約を結ぶことはない。
主な所有馬
- アダイヤー(英)
- アドマイヤムーン(日) (※4才から所有、名義は日本の現地法人の「ダーレー・ジャパン」)
- アナモー(豪)
- アヌスミラビリス(英/UAE)
- アフリカンゴールド(日)
- アフリカンストーリー(仏→英/UAE)
- インティカブ(英/UAE) (※4才から所有)
- エッセンシャルクオリティ(米)
- エレクトロキューショニスト(英/UAE) (※5才から所有)
- カイフタラ(英/UAE) (※4才から所有)
- ガイヤース(英)
- クロスカウンター(英)
- ケープクロス(英/UAE)
- コディーズウィッシュ(米)
- コロエバス(英)
- サキー(英) (※2才から所有)
- サンダースノー(英/UAE)
- シャマルダル(英/UAE) (※2才から所有)
- スウェイン(仏→英/UAE)
- ストリートクライ(米→英/UAE) (※3才から所有)
- スラマニ(英/UAE) (※4才から所有)
- タリスマニック(仏)
- タワーオブロンドン(日)
- ディクタット(英/UAE)
- ディスクリートキャット(英/UAE) (※3才から所有)
- デイラミ(英/UAE) (※4才から所有)
- ドーンアプローチ(英)
- ドバイミレニアム(英/UAE)
- ドバウィ(英/UAE)
- ナイトオブサンダー(英) (※4才から所有)
- ネイティヴトレイル(英)
- ネーションズプライド(英)
- ハートレイク(愛→英/UAE)
- パイロ(英/UAE) (※4才から所有)
- バチアー(英/UAE)
- バランシーン(英/UAE)
- ハリケーンレーン(英)
- ファー(英/UAE)
- ファインニードル(日)
- ファッショニスタ(日)
- ファンタスティックライト(英/UAE)
- フリオーソ(日) (※名義は日本の現地法人の「ダーレー・ジャパン」)
- ベンバトル(英/UAE)
- ホークビル(英)
- マークオブエスティーム(英/UAE)
- マリエンバード(英/UAE) (※4才から所有)
- モダンゲームズ(英)
- モンテロッソ(UAE) (※4才から所有)
- ラムタラ(英/UAE) (※馬主名義は異なるが実質ゴドルフィン管理・所有)
- レベルスロマンス(英)
- レモンポップ(日)
関連動画
関連静画
関連コミュニティ・チャンネル
関連リンク
- ゴドルフィン | Japan
- ゴドルフィンのプロフィール | 馬主データ - netkeiba.com ※日本国内成績のみ
- 【世界の馬主紹介 Vol.1】ゴドルフィン | JRA-VAN Ver.World
- ゴドルフィン - Wikipedia
関連項目
- 競馬 / 馬主
- アラブ首長国連邦 / エミレーツ航空 / 石油王
- メイダン競馬場 / ドバイワールドカップ / ドバイシーマクラシック
- 社台グループ / クールモアスタッド
- ゴドルフィンキラー / ステイゴールド / ステイフーリッシュ
- アフリカンゴールド
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