1990年ドイツグランプリ
レース詳細 | |||
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日程 | 1990年シーズン第9戦 | ||
決勝開催日 | 7月29日 | ||
正式名称 | Grosser Mobil 1 Preis von Deutschland | ||
開催地 |
ホッケンハイムリンク 西ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州 | ||
コース | 常設サーキット | ||
コース長 | 6.802km | ||
レース距離 | 45周(306.090km) | ||
決勝日天候 | 晴(ドライ) | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 1'40.198 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | ティエリー・ブーツェン | ||
タイム | 1'45.602(Lap 31) | ||
決勝順位 | |||
優勝 |
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2位 | |||
3位 |
1990年ドイツグランプリ(独: 1990 Große Preis von Deutschland)は、1990年F1世界選手権の第9戦として、1990年7月29日にホッケンハイムリンクで決勝レースが開催された。
予選
[編集]エンジン全開区間が長いホッケンハイムに向けて、ホンダは高回転型バージョン4のV10エンジンを投入し、マクラーレンのアイルトン・セナとゲルハルト・ベルガーが1分40秒台をマークしてフロントローに並んだ。2列目をフェラーリ(V12)、3列目をウィリアムズ(ルノーV10)と、マルチシリンダー勢が上位を占めた。
予備予選結果
[編集]順位 | No | ドライバー | コンストラクター | タイム | 差 |
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1 | 26 | フィリップ・アリオー | リジェ・フォード | 1'45.513 | — |
2 | 25 | ニコラ・ラリーニ | リジェ・フォード | 1'46.186 | +0.673 |
3 | 14 | オリビエ・グルイヤール | オゼッラ・フォード | 1'46.828 | +1.315 |
4 | 18 | ヤニック・ダルマス | AGS・フォード | 1'47.125 | +1.612 |
DNPQ | 17 | ガブリエル・タルキーニ | AGS・フォード | 1'48.127 | +2.614 |
DNPQ | 33 | ロベルト・モレノ | ユーロブルン・ジャッド | 1'48.983 | +3.470 |
DNPQ | 31 | ベルトラン・ガショー | コローニ・フォード | 1'50.460 | +4.947 |
DNPQ | 34 | クラウディオ・ランジェス | ユーロブルン・ジャッド | 1'50.897 | +5.384 |
DNPQ | 39 | ブルーノ・ジャコメリ | ライフ | 2'10.786 | +25.273 |
予選結果
[編集]順位 | No | ドライバー | コンストラクター | タイム | 差 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 27 | アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1'40.198 | — | |
2 | 28 | ゲルハルト・ベルガー | マクラーレン・ホンダ | 1'40.434 | +0.236 | |
3 | 1 | アラン・プロスト | フェラーリ | 1'41.732 | +1.532 | |
4 | 2 | ナイジェル・マンセル | フェラーリ | 1'42.057 | +1.859 | |
5 | 6 | リカルド・パトレーゼ | ウィリアムズ・ルノー | 1'42.195 | +1.997 | |
6 | 5 | ティエリー・ブーツェン | ウィリアムズ・ルノー | 1'42.380 | +2.182 | |
7 | 20 | ネルソン・ピケ | ベネトン・フォード | 1'42.872 | +2.674 | |
8 | 4 | ジャン・アレジ | ティレル・フォード | 1'43.255 | +3.057 | |
9 | 19 | アレッサンドロ・ナニーニ | ベネトン・フォード | 1'43.594 | +3.396 | |
10 | 16 | イヴァン・カペリ | レイトンハウス・ジャッド | 1'44.349 | +4.151 | |
11 | 30 | 鈴木亜久里 | ローラ・ランボルギーニ | 1'44.363 | +4.165 | |
12 | 29 | エリック・ベルナール | ローラ・ランボルギーニ | 1'44.496 | +4.298 | |
13 | 3 | 中嶋悟 | ティレル・フォード | 1'44.650 | +4.452 | |
14 | 15 | マウリシオ・グージェルミン | レイトンハウス・ジャッド | 1'45.193 | +4.995 | |
15 | 23 | ピエルルイジ・マルティニ | ミナルディ・フォード | 1'45.237 | +5.039 | |
16 | 11 | デレック・ワーウィック | ロータス・ランボルギーニ | 1'45.244 | +5.046 | |
17 | 8 | ステファノ・モデナ | ブラバム・ジャッド | 1'45.547 | +5.349 | |
18 | 10 | アレックス・カフィ | アロウズ・フォード | 1'45.604 | +5.406 | |
19 | 9 | ミケーレ・アルボレート | アロウズ・フォード | 1'45.755 | +5.557 | |
20 | 12 | マーティン・ドネリー | ロータス・ランボルギーニ | 1'45.790 | +5.592 | |
21 | 7 | デビッド・ブラバム | ブラバム・ジャッド | 1'46.110 | +5.912 | |
22 | 25 | ニコラ・ラリーニ | リジェ・フォード | 1'46.187 | +5.989 | |
23 | 21 | エマニュエル・ピロ | ダラーラ・フォード | 1'46.506 | +6.308 | |
24 | 26 | フィリップ・アリオー | リジェ・フォード | 1'46.596 | +6.398 | |
25 | 36 | J.J.レート | モンテベルディ・フォード | 1'46.867 | +6.669 | |
26 | 35 | グレガー・フォイテク | モンテベルディ・フォード | 1'47.209 | +7.011 | |
DNQ | 14 | オリビエ・グルイヤール | オゼッラ・フォード | 1'47.429 | +7.231 | |
DNQ | 24 | パオロ・バリッラ | ミナルディ・フォード | 1'47.747 | +7.549 | |
DNQ | 18 | ヤニック・ダルマス | AGS・フォード | 1'47.789 | +7.591 | |
DNQ | 22 | アンドレア・デ・チェザリス | ダラーラ・フォード | 1'48.032 | +7.834 | |
出典[1] |
決勝
[編集]決勝当日の気温は30度を超え、エンジンには厳しいコンディションになった。
レース序盤はマクラーレン、フェラーリの4台がグリッド通りの隊列で走行していたが、15周目にマンセルが第2シケインでコースアウト。そのままピットに戻りリタイアした。直後にベルガーとプロストが同時ピットインするが、プロストはタイヤ交換でタイムロスし、6位に後退した。18周目にセナもピットインし、先頭のナニーニの後方でコースに復帰した。
上位はナニーニ、セナ、ピケ、ベルガーの順になり、硬めのBタイヤでタイヤ無交換作戦を遂行するベネトン勢と、ソフトなCタイヤでタイヤ交換を行ったマクラーレン勢が入り混じる形となった。23周目、ピケのエンジンがブローして脱落したが、ホンダV10に比べれば非力なフォードHB V8エンジンに鞭を入れながら、ナニーニはセナのプレッシャーに負けず16周に渡りラップリーダーを務めた。セナは冷静にナニーニの走りを観察した上で、34周目のオストカーブ出口でナニーニのスリップストリームに入り、第2シケイン手前でパスして首位を取り戻した。
セナはドイツGP3年連続、今期4勝目となる優勝を果たし、夏場のスランプを脱し、ポイントランキングでもプロストを再逆転してトップに立った。2位は大健闘のナニーニ、3位はベルガー。4位のプロストはトップギアのセッティングミスで最高速が伸びず、メキシコGPからの連勝が3でストップした。
順位 | No | ドライバー | コンストラクター | 周回 | タイム/リタイア | グリッド | ポイント |
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1 | 27 | アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 45 | 1:20'47.164 | 1 | 9 |
2 | 19 | アレッサンドロ・ナニーニ | ベネトン・フォード | 45 | +6.520 | 9 | 6 |
3 | 28 | ゲルハルト・ベルガー | マクラーレン・ホンダ | 45 | +8.553 | 2 | 4 |
4 | 1 | アラン・プロスト | フェラーリ | 45 | +45.270 | 3 | 3 |
5 | 6 | リカルド・パトレーゼ | ウィリアムズ・ルノー | 45 | +48.028 | 5 | 2 |
6 | 5 | ティエリー・ブーツェン | ウィリアムズ・ルノー | 45 | +1'21.491 | 6 | 1 |
7 | 16 | イヴァン・カペリ | レイトンハウス・ジャッド | 44 | +1 Lap | 10 | |
8 | 11 | デレック・ワーウィック | ロータス・ランボルギーニ | 44 | +1 Lap | 16 | |
9 | 10 | アレックス・カフィ | アロウズ・フォード | 44 | +1 Lap | 18 | |
10 | 25 | ニコラ・ラリーニ | リジェ・フォード | 43 | +2 Laps | 22 | |
11 | 4 | ジャン・アレジ | ティレル・フォード | 40 | トランスミッション | 8 | |
NC | 36 | J.J.レート | モンテベルディ・フォード | 39 | +6 Laps | 25 | |
Ret | 29 | エリック・ベルナール | ローラ・ランボルギーニ | 35 | 燃料ポンプ | 12 | |
Ret | 30 | 鈴木亜久里 | ローラ・ランボルギーニ | 33 | クラッチ | 11 | |
Ret | 3 | 中嶋悟 | ティレル・フォード | 24 | エンジン | 13 | |
Ret | 20 | ネルソン・ピケ | ベネトン・フォード | 23 | エンジン | 7 | |
Ret | 23 | ピエルルイジ・マルティニ | ミナルディ・フォード | 20 | エンジン | 15 | |
Ret | 35 | グレガー・フォイテク | モンテベルディ・フォード | 19 | スピン | 26 | |
Ret | 2 | ナイジェル・マンセル | フェラーリ | 15 | ウィング破損 | 4 | |
Ret | 15 | マウリシオ・グージェルミン | レイトンハウス・ジャッド | 12 | エンジン | 14 | |
Ret | 7 | デビッド・ブラバム | ブラバム・ジャッド | 12 | エンジン | 21 | |
Ret | 9 | ミケーレ・アルボレート | アロウズ・フォード | 10 | エンジン | 19 | |
Ret | 12 | マーティン・ドネリー | ロータス・ランボルギーニ | 1 | クラッチ | 20 | |
Ret | 8 | ステファノ・モデナ | ブラバム・ジャッド | 0 | クラッチ | 17 | |
Ret | 21 | エマニュエル・ピロ | ダラーラ・フォード | 0 | 接触 | 23 | |
DSQ | 26 | フィリップ・アリオー | リジェ・フォード | 0 | 失格(外部補助) | 24 | |
出典[2] |
レース後の選手権順位
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- 注記:ランキング上位5位まで記載。
脚注
[編集]- ^ “German Grand Prix - OVERALL QUALIFYING”. Formula1.com. 2020年4月27日閲覧。
- ^ “German Grand Prix - RACE RESULT”. Formula1.com. 2020年4月27日閲覧。
- ^ a b “Germany 1990 - Championship STATS F1”. www.statsf1.com. 2020年4月27日閲覧。
前戦 1990年イギリスグランプリ |
FIA F1世界選手権 1990年シーズン |
次戦 1990年ハンガリーグランプリ |
前回開催 1989年ドイツグランプリ |
ドイツグランプリ | 次回開催 1991年ドイツグランプリ |