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はてなキーワード: 主人公とは

2024-10-13

The Suicide of Rachel Foster(レイチェルフォスター自殺)はマジで嫌な作品なのよね

作中でなんだか不気味なことがたびたび起こるけど、それが霊現象なのか、細工なのか、両方ともがあるのか、曖昧

「悪いことをした当事者」が全部死んだ後で、ただ関係者であっただけの人が苦しむ

タイトル自殺とかあるけど、もっと明るい方向に進む話だと思ってたんよ

過去にあった自殺事件真実を解明しつつ、残された者が心の整理をつけて前向きになるみたいなね

主人公は冒頭だともう割り切りついてたのに、死んだ人たちの業に引きずり込まれ

2024-10-12

anond:20241012222440

るろ剣不殺主人公増やして後世に影響あると思うわ

あと鬼滅が出てきちゃったが稀少時代劇

アンチ村上春樹による「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」のレビュー

アンチ村上春樹です。

万が一傑作である可能性に賭けて一応読みましたが、そのギャンブルは失敗に終わりました。よくこんな話を恥ずかしげもなく世に出せたものだ、というのが率直な感想です。

以下ネタバレあり】

あらすじは「高校時代にできた男3女2の仲良しグループからあるとき絶縁された男がずっと鬱々と暮らしていたが、36歳になってやっと気が合うセフレめぐり逢い、昔のトラウマ解決するよう言われ渋々腰を上げたと思ったら全員にノーアポで会いに行き近況と当時の真相を聞いてまわる話」。

電話メールFacebookであらかじめ連絡を取れや何を眠たいことやってんねん阿呆か、と思うタイプの人にはこの小話はまったく向いていません。

鬱々とした心情描写が延々と続き、全然ストーリーが進まないため5ページ読み進めるごとに強烈な眠気との戦いに都度勝利する必要があります

以下、特に気に食わなかったことを記します。

"ディジタルウォッチ"

のような英語ネイティブかぶれの呼称

"「こんな時間に本当に申し訳ないと思う」

「こんな時間って、いったいどんな時間?」

「午前四時前だよ」

やれやれ、そんな時間が実際にあったことすら知らなかったな」"

といった気が利いてる風の間抜けな会話

"「フィンランドにいったい何があるんだ?」と上司は尋ねた。

シベリウスアキ・カウリスマキ映画マリメッコノキアムーミン」とつくるは思いついたことを並べた。"

この、「俗物の非インテリである貴様には知りもしない文化的なことがフィンランドにはこんなにあるし、それを当然俺は知っているし、さらもっと深遠な目的が俺にはあるのだが貴様には到底理解できんだろう」という衒学趣味の受け答え

悩み事があるからと、それが無上の理由であるかのように罪悪感の描写もなく自分で注文した料理をしゃあしゃあと残す思い上がり

…全編このような愚にもつかない内容で構成されておりいちいち上げつらうと宇治十帖よりも長くなってしまうのでこのあたりで切り上げるとして、根本的に気に入らないのは、自分の力で人生を切り開く気概主人公に無いことです。

改めてネタバレを含めてストーリーかいつまんで言うと以下の通りになるわけです。

1.仲良しグループ(男3女2)からハブられたか死にたい

2.でもなんとなく死ねなかった

3.孤独ぶってたら妙に男の後輩Zに懐かれ仲良くなるがある日急に去られて寂しい

4.幸運にも向こうからグイグイくるセフレXができて人生がマシになった

5.セフレXに「昔のトラウマにきちんとケリをつけてから改めて私との関係を構築せよ」と言われ旧友たちの連絡先を取りまとめて渡されて初めてやっと重い腰を上げる

6.「そうした方がいいと思った」という曖昧理由によりノーアポで旧友男A.男Bを尋ねてまわるが、かつて若々しい夢にあふれていた彼らも今やくだらない仕事をしており無常を感じる

7.なんとなくの想い人だった旧友女Cが主人公レイプされたと虚言を吹聴していたことが主人公が絶縁された理由であったことを知る

8.その旧友女Cは何者かに殺害されもうこの世に居ないことを知る

9.旧友を訪ねてまわる最中セフレXが別の男と心底楽しそうに街を歩いてるのを見かける

10.主人公のことをなんとなく好きだった旧友女D(人妻)にフィンランドまで出掛けて行って会い、改めて事件の内幕を聞き、さらに昔は好きだった的なことを言われて恥ずかしげもなくハグしてエモい気持ちになる

11.過去の話に一応ケリがついたので改めてセフレXが寝盗られてたことを思い出し「とくに理由はないけどほかに好きな人がいるんじゃない?」という声の震え丸出しクソダサ詰問を朝四時に電話で仕掛けるも「いやお前、いま早朝だし後日な」ともっともな事を言われて訳知り顔で引き下がる

12.特にオチはなく以上

ね?わかるでしょ?

IQが3ポイント以上ある人ならどなたでもお分かりだと思いますがこの本、最初から最後までクソダサ男のヘナヘナ日記帳しかありません。この本を読んで得られる人生真実は何一つありませんし、後に残る感想といえば「だから何?」に尽きるというものです。この文章を参考にして青春時代を過ごそうという若者が居たら絶対に制止したほうがよろしい。この主人公のような受け身精神性では、貴重な若い日々を無駄にすること請け合いからです。友達に絶交されて酒飲んで寝て起きてなんとなく暮らしてたらワンルームマンションと都合のいいセックスフレンド(EDでもまったく気にせず優しくヨシヨシしてくれる)が手に入っていた、なんてことは通常起こりません。「押し入れから巨乳美少女が出てこねえかなあ…」というニート妄想レベルが同じです。かかる程度の低い思考回路をさも深遠高尚であるかのような描写に仕立てて凡人の無能さ・非積極性肯定し甘やかすことは若者を含めたほとんどの人間に対し悪影響であり、社会経済上、および文化芸術の発展からして害悪であると言わざるを得ません。

以上の理由により本来は星0つですが、言論出版の自由、また「くだらない内容であるにも関わらずレビューは高評価である」という事実から導き出される「人間雰囲気物事判断している」という気付きを与えてくれたことに敬意を表して星1つです。

しか最後になりますが作者の翻訳したほかの作品群は本当に素晴らしい。それらを見るに作者は読解力と文章力は抜きん出た人物であると見受けられます。したがって、本当は彼には物事真実を見抜くセンスがあるはずです。いつの日かこのような茶番自己承認と小銭を稼ぐのをやめ、今の自分の軛を脱し、人生真実を描き出す傑作を上梓してくれることを願ってやみません。

村上春樹作品主人公ってみんな同意性交なんだろうか

そして僕は彼女と寝た。とか言って出会って間もない女とワンナイトをキメまくる「僕」には常々疑問だった

何故あんなにうまくいくのか?

女に股を開かせるフェロモンでも垂れ出ていたのか?

生涯童貞の僕には到底わからないことだった

もう一度デジャ・ヴ

Amazonレビュー

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5つ星のうち4.0 ちょっと意外・・・

2012年10月4日日本レビュー済み

今までに幾つか村上由佳作品を読んできましたが、今作は間違いなく異色なものになっていると思います

今回はファンタジーということで、ジュナイブものと言いますか、コバルト文庫にありそうな内容になっています

前世記憶因果、時を超越する恋、また主人公純粋さも相俟ってとってもロマンチックです。

所々粗さはあるように思いますが、短くまとまっているのでオススメしいます

ここからスタート

2017年6月4日日本レビュー済み

村山作品の中でも、特にスピード感が早く、描写も軽いという印象。

前世運命が一応のテーマになっているが、過去現実リンクが重点的に描かれているわけでもない。あくまでサラッとしか描かれていたので、読後感がほとんどと言っていいほど無かった。

そんなわけで、自分の中では、本作はあくまで初期作品であって、「ここからスタートしたのだなあ」村山由佳さんについて物思いに耽るためだけの小説になってしまった。

5つ星のうち4.0 なかなか。

2006年9月18日日本レビュー済み

他の村山由佳さんの作品に比べたら大分薄いです。

話の内容っていうか、本の厚さとか。文字も大きいです。

小説にどっぷり浸かってて「重いものが読みたい!」という人には多分物足りないでしょう。

ストーリーの内容は漫画にしたら面白そうだなぁ、って感じです。

テンポがよく、さらっと読めて戦国時代の物の割には難しい所は無い。

なので、普段まり本を読まない人にオススメします。

5つ星のうち5.0 村山さんの処女作

2005年9月13日日本レビュー済み

この作品を書いた時は、まだ、

物書きとしての心構えもできておらず、

若書きだと、村山さん本人が後書きで書いています

ストーリーは、凝っているとか、

オリジナリティを感じる作品ではなく、

何処かの映画で見た事があるような気すらしますが、

女性視点から書かれた、男性主人公感情などは、

今の作品もつながる、村山さんらしいものだと思いました。

ストーリーに入りやすく、読み入ってしまいました。

簡潔に言って、面白かったです。

現在前世物語が各章で交差しながら進むので判りやすかった。

エンディングも、その先の物語を読みたくなるような

いい終わり方だった。

珍しく・・・

2002年11月12日日本レビュー済み

村山由佳の本にしては、珍しく(?)ハッピーエンド(?)の作品です。他の作品に比べたら、まだ初期のころの作品からというのもあるのでしょうけれど、なんだか若々しい、新鮮な感じのする作品です。

けれど、やっぱり初期作でも村山由佳に変わりはなしって感じです。

読み終わったあと、やっぱりいつものようにじ~んとしてしまいました。さわやかに感動できる話です。

お勧めです。

南海トラフ漫画、やっとクソジジイ死んだー!!!

第8話(3)まじでちゃんと死んだ!!!!!

謎の男が火傷を負ったのは納得いかないけど、とにかくジジイが死んでくれて嬉しい、あー不愉快だった

声のでけえ生きてる価値ない周りに迷惑ばっかかけてるジジイが苦しんでくれて大満足、死ぬまで長かったわ

主人公バカだろ、こんな引き伸ばさずにさっさと見捨ててほしいわ

anond:20241012001344

たぶん「主人公スポーツするだけ」

のような見方をされてるんじゃないか

含み損の時って、「生きてる!」て感じがする

年子どもが生まれて、幸せに包まれている

まれるまで、かなり不安で仕方が無かった

自分一人でも精一杯なのに、妻、そして子供

責任がどんどん広がっていく

まれた瞬間は実感が無かったが、やはりかわいい

抱っこ・ミルク・ゲップなどお世話をしながら、かわいがっている。

ただ、それなりに出費をする

貯金は800万ほどあったが、引越やら赤ちゃん用品、家具の購入で、簡単に100万ほど減った

ドル円は160円に近づいた

久々にFXをやりたくなった、おれはショーター、売りが大好き

黒田砲で痛い目をして以来遠ざかっていたが、160円近辺で50枚売った

大正解で、150円で500万のぷらすだ

さらにピラミッディング戦略を開始した、50枚追加

145円でも、50枚を増やす

目標は135円。

簡単に言うと5円ごとに50枚増やす戦略だ(実際は振れ幅に合わせて前後する)

結果的に140円近辺で含み益は1500万円を超えた

引っ越したところが治安が悪かったので、

少し住宅街への引っ越しをしようと考えていた

とても浮ついた、ふわふわしたような気分だった

そして今、ドル円は149円。

1500万円は夢だったかのようになくなり、

確定損失合わせると、合計-200万の損だ

どうしてこうなったかは色々ありすぎて分からないが、

端的に言えば大きいものを追いすぎたのだろう

倍プッシュを繰り返しているといつか死ぬ

しかし、なんというか儲かっていたふわふわときよりも生きているという感じがする

子どもが生まれ、おれの人生も育てることにシフトか、

主人公が入れ替わりかななんて思っていたが

今は目前の損失や後悔のことで頭がいっぱい

おれの物語は、これからも続いていく

anond:20241012104447

今まで主人公白人映画が多かったからここから有色人種のも増やしてこうぜってことで、白雪姫単体がどうとかそういうことではないのでは。

とくにプリンセスもの女性のサスセスストーリーなわけで、成功するのは人種関係ないっていう雰囲気作りっていうかエンパワメントっていうか?

つか美しい姫っていう設定がそもそもバフじゃねえかとかそういうことはまあ置いといて…

進撃なんてまんま日本だし

これ言ったら進撃の主人公たちの国(島国)なんてまんま日本だもんな。言い出したらキリが無えよ anond:20241011224221

主人公ゲームするだけのアニメ

シャングリラフロンティアとか。ガンゲイルオンラインもそうか?

何の意味があるのかわからない。

例えばSAOゲーム死ぬ現実でも死ぬっていう設定があったから緊張感が生まれたわけじゃん。

でも単純にゲームするだけのアニメなら、

別に死んでもいいし途中で止まってもいいんだよな。

それって現実ゲーム実況でも見た方がよくないか

架空ゲームの実況を見るという行為意味を感じない。

アンチとかじゃなくて、好きな人はどこをどう楽しんでいるのか知りたいな。

2024-10-11

xboxはもうダメなのかもな…

はてブ殆ど話題になってないが、マイクロソフト傘下のゲーム開発スタジオである「343Industries」が「HALO Studios」に改称された件について語る

https://www.4gamer.net/games/447/G044739/20241007009/

https://www.gamespark.jp/article/2024/10/07/145778.html

注目されているのは、ゲーム開発に使用するエンジンを、自社開発した「SlipSpace EngineからUnreal Engine」に切り替えたという点

「343 Industries」は改称後の名前の通り、マイクロソフトゲーム機「Xbox」の顔とも言える「HALOシリーズの開発を担当しているスタジオであり、その主人公であるマスターチーフ」は、任天堂で言うところのマリオピカチュウに相当する象徴的なキャラクターである

また「Unreal Engine」はエピックゲームズ社が展開しているもので、Xboxのみならず他社のゲーム機向けのゲームソフトでも採用例が多い

しかも、エピックゲームズ社はマイクロソフトライバルであるソニーから1000億円を越える出資を受けている

さらに、今回の改称と同時に、「HALO Studios」では複数新規プロジェクトが進行中であることも明かされている

これら複数事実から海外では多くの人たちが「ついにHALOの何かの新作がプレイステーションにも登場するのではないか」と沸き立っている

個人的に、これはそう遠くない将来現実化すると思ってるし、これすらもマイクロソフトによる「ゲーム機としてのXbox」の店じまいの大きな流れの一端だと思ってる

anond:20241011163903

ブルアカやってる奴は女が主人公を女にして生徒と百合する二次創作文句言ってるのは見たな

anond:20241011161113

はぐれアイドル地獄変アニメ化しよう

韓国人黒人ウクライナ人も出てくる

主人公バイ女性恋人がいて同性婚を願っている

実写化はしたがアニメ化はまだしてない

エロ要素をやや削れば地上波もいける、アニメ化しよう

anond:20241010145101

哲学でよく言われる生きる目的は大体3つある。

好きなやつ選べ。複合でもええぞ

ポリコレが駄目になったのは、差別を書けなくなったか

個人的にはどちらかというとポリコレには賛成だったんだけど、最近は反対派の気持ちの方が分かるようになってきたんだよなー

最近ポリコレには差別がない、要はカタルシスがない

からまらないんだと思う

以前のポリコレ現実差別存在する(した)以上、フィクション作品においてマイノリティを出すならその差別を描くのが普通だったけれど

つのからかそういう表現が出来なくなった

例えば2017年アカデミー賞作品賞の「ムーンライト」は黒人ゲイの半生を描いた映画だけど

これに関してポリコレがーという叩きは全然見掛けなかったんだよ

主人公がそのマイノリティ性によって虐げられ苦悩する様子が丁寧に描かれて、設定が物語意味のあるものになっていたからだと思う

マッドマックス怒りのデスロードも、女性差別とそれに抗う様子が描かれ、設定が意味あるものになっていた

ところが最近はそういった差別のものを描けなくなってきた

例えば同性愛者の人物がその事で差別されたり思い悩んだりする描写があると作品自体差別的とされるので

異性愛と同じように扱われ、特に何の葛藤もなく幸せな話しか許されない

設定に意味を求める事はそれ自体差別であるとのレッテルを貼られる

物語中に差別がないとしても、それならばそれでそういう架空世界だとかの説明が欲しいものなんたが、あまりない

例えばディズニー最新作のウィッシュでは、中世ヨーロッパにおいて黒人アジア人障害者差別されない理想郷が築かれていたが、登場人物がそれを得難い事として感謝する様子はなく、ごく当たり前の事として享受していた

前の朝ドラの虎に翼でも、当時には珍しく女性法曹を目指す主人公侮辱虐待を受ける事はなく、もっぱら順風満帆キャリアを重ねていき、それが社会から受け入れられる

このように、最近ポリコレで描かれるのは、当たり前のように差別のない理想郷ばかりだ

そういえば先日完結した僕のヒーローアカデミアでも、悪役の博士現実731部隊が行った人体実験に関連した名前を付けていたところ海外からクレームを受けて名前を変更したという

あの辺からよくない兆しは見えていたな

悪を悪と描いて出す事すら許されなくなってしまった

漫画熱帯魚は雪に焦がれる」を読んで腹が立った話

 百合が好きなので、なんだか評判のいい漫画熱帯魚は雪に焦がれる』を読んでみた。

 結果として、2巻か3巻の途中で投げ出してしまった。

 理由としては第一に、あまり面白くなかったから。第二に、読んでいてだんだん腹が立ってきたからだ。

 腹が立った理由は「水族館部」の描写だ。結論から先に言うと、水族館部という珍しい部活をとり上げた理由が「なんかエモいから」でしかないと感じてしまった。

 この作品は、主人公田舎高校入学し、気になる先輩が所属する「水族館部」に入ることにして、その先輩と徐々に関係を深め合う、そんな物語である

 この水族館部というのは愛媛県長浜高校実在する部活動で、作者も現地へ取材に赴き、実質的作品舞台にしたようだ。

 だが、その水族館部の描き方に問題がある。

 まず、水槽が多すぎる。

 実際の水族館部もこれぐらい水槽があるのかもしれない。ただ、長浜高校水族館部の部員数は全校生徒の半分以上を占め、2024年3月時点で68人いる(https://www.asahi.com/sp/articles/ASS2W4TLBS2RPTLC011.html#:~:text=%E6%B0%B4%E6%97%8F%E9%A4%A8%E9%83%A8%E3%81%AE%E9%83%A8%E5%93%A1%E3%81%AF,%E5%A4%9A%E3%81%8F%E3%81%AE%E5%AE%A2%E3%81%8C%E8%A8%AA%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82)。

 全国募集部員数が増える前でも、数十人は下らなかっただろう。

 しかし、『熱帯魚は雪に焦がれる』の設定ではなんと部員数は2人。主人公が入部する前は1人だったのだ。

 ……誰が水槽洗ってるんだよ!?

 水生生物を飼ったことがないと想像しづいかもしれないが、水槽管理はなかなか大変だ。

 生体の老廃物や排泄物、食べかすなどで水が汚れるのでフィルター(濾過機)を常時回すのだが、どうしても濾過・分解しきれない物質が増えていくため、定期的に水を換えなければいけない。そしてフィルター掃除しなければ目詰まりしてしまう。さら水槽ガラス部分に藻や苔のようなものが付くので、こそぎ落とさなければならない。また、海水水槽場合は析出した塩を取り除かなければいけない。水温の管理必要だし、当然、生き物に関する知識を身に付けなければそうした調整もできない。

 こうした作業を、数十個の水槽に対して2人で対応していくのは極めて困難だ。

 百歩譲って、大量の水槽を2人で頑張って管理していたとしよう。しかしそうなると今度は、ストーリーとの整合性がつかなくなる。

 この作品主人公ら2人の仲良くなりたい、でも臆病になってしまう、みたいな繊細な心の動きを描いている。が、2人で何十個もの水槽管理し、あるいは重い水槽を一緒に持って動かし、生物水槽管理知識を教え合い、なんてしていたら心の距離が縮まらないわけがない。ましてや、話しかけようかどうしようだの誘おうかどうしようだのでうじうじする距離感ではなくなる。距離感が近付いた結果仲良くなるか仲が悪くなるかは人それぞれだが、距離感が近付かないということはあり得ないのだ。少人数の部活動というのはそういうものだ。

 また、登場人物水族館部および水生生物へのスタンスも気になる。はっきり言って、2人とも生き物にあまり興味がなさそうなのだ

 主人公は生き物どころか水族館部にあまり興味がないけど流れで入部しているし、先輩も水族館部にいる理由を聞かれて「子どもの頃からそれが当たり前だったから」みたいなことしか言わない。途中で顧問先生=先輩の父親も出てくるが、その人もちょろっと話を展開させる要因なだけで、生き物への愛情とかは語らない。(なんなら、作者も生き物のディテール知識は細かく書き込んでおらず、好きではあってもめちゃくちゃ好きというわけではないのだろう。)

 水生生物好きとしては「じゃあ誰がこの子(生き物)たちを好きなんだよ!?」と言いたくなる。別にこれが放課後に駄弁るだけのボドゲ部とかだったらボドゲ愛情がなくても構わないのだが、水族館部というのは一応命を預かっているのだ。色々と心配になる。

 それでも水族館部の活動を通して、生き物への解像度とか、「生」というものへの関心とか、生きるって何なんだろうとか、そういうことに思いを馳せながら2人の関係にも有機的に絡み合ってくるのかなと思ったら、全然話に絡んでこない。岩陰から出てこないサンショウウオを「自分に似てる」と勝手自己投影するぐらいである。そして、お互いにどきまぎしながら日々を過ごす傍らで、なんか水族館部の活動もしているっぽいぐらいである。本当に傍らである

 少し話は逸れるが、先輩が部活をやってる理由想像以上にぼんやりしているのは悪い意味リアルだと感じた。卒業した先輩の意思を継ぐためとか、水族館部を途絶えさせないためとか、過疎化していく地域のためとか、部員が1人になっても意地で続けていたとか、ベタながら物語映えしそうな理由はいくらでも思いつくのに、そうしたエクスキューズ特にないのだ。まあぶっちゃけ高校生なんてぼんやり生きているのが普通ではあるのだが、学校行事として開館日を設定して、他部の生徒にも協力してもらってまで水族館地域開放を成立させているような状況でこのぼんやり具合はうそ寒さすら感じる。

 ここまで長々と語ってきたが、この作品水族館描写問題点は「リアリティのなさ」とその背景に見え隠れする「リスペクト希薄さ」に集約できそうだ。

 漫画リアリティで言うと、別に幽☆遊☆白書を読んで「死んだ人間が生き返るわけないだろ!」とか言わないし、NARUTOを読んで「実際の歴史上の忍者と違う!」とか言う人もいない。では『熱帯魚は雪に焦がれる』のリアリティのなさは、なぜ問題なのか。

 それはやはり実質的特定高校舞台にしているからだろう。

 創作のために多少手を加えたり省略したりするのは許されるかもしれない。しかし、この作品では生き物を扱う苦労を無視してしまっている。こうした過度な美化は、現実存在をただ作品を飾り付けるためだけに利用してしまっている表象ではないだろうか。

 これがボドゲ部や手芸部ならいい。真剣手芸部もあれば、放課後女子会のような手芸部もあるだろう。他の部活だってそうだ。

 しかし、水族館部は国内で唯一と言われている存在だ。

 手芸部でもなんでもよさそうな内容を、ただ画的にエモいからということで日本で唯一の水族館部に設定してしまうのは厳しいものがある。

 水族館デートというのはさまざまな作品で描かれてきた。現実デートでも定番スポットだし、漫画アニメドラマ描写するにしても水槽が鮮やかで、でも館内は暗くて、なんかエモい水族館を訪れる人はそれで十分だと思うし、水族館職員の奮闘に思いを馳せる必要はない。

 しかしこの作品では、その水族館を「内部化」することでエモさを恒常的に発生させていて、一方でその現実的な苦労を描いていない。それが「いいとこ取り」で「表面的」にしか思えない描写に繋がっているのだと思う。

 以上、水生生物が好きでもないと半分以上理解できない内容ではあると思うが、『熱帯魚は雪に焦がれる』に感じた違和感を記した次第である

 なお、論評するなら最終巻まで読んでからしろと言われそうな気もするが、連載形式漫画にそれをする必要性はないと思っている。

ラストマイルがとてもよかった話

ラストマイル映画をやることは知っていた。

見たいとなんとなく思っていた。

ただ仕事に追われ、映画を見に行くほどの時間気持ちの余裕がなかった。

見ようと思っていたこ自体忘れていたのを、さっき映画の予約サイトを見て思い出した。

ラストマイルについてはよく知らなかった。

MIU404を見ただけ、アンナチュラルは見ていない。CM満島ひかりが「止めませんよーー絶対に。」と言っていたのを見た。

満島ひかり犯人宅配流通爆弾を混入させたんだろうなと安直に考えた。

その予想は当たらずとも遠からずだった。

満島ひかりこと舟渡エレナ

最初、梨本コウにエレナと呼んでと言うので何を言っとるんだこの電波系はと思った。私もまだまだ英語名じゃないはずと思うあたり、偏見にまみれている。

舟渡エレナはどちらの人間か分からなかった。

もちろん善悪のどちらかである

デリファスフォンの出荷を止めるように進言したかと思えば、山崎タスク従業員履歴を消す。NY市場株価を気にしたかと思えば荷物のチェックをするように羊運輸と警察圧力をかける。

ずっとコウに対して謎かけのようなことを言い、見ている者を苛立たせる。

だがエレナには焦る理由があり、自分立場を守る描写が増えてくる。「止めませんよ」と言った時点ではもう疑いようのなくシロだと思った。CMの印象と真逆である。働く人間のかっこよさを凝縮したシーンだった。

とは言いつつそう思いつつ、そしてまた裏切られるのは見事だった。

経歴は謎、嘘をついている、山崎タスク情報を消した。そんな怪しさ満点の本音を語らない人間でも死ぬ間際になると語り出すものなんだろう。

陳腐ドラマだとコウとエレナキスをするものだろうが、そんな雰囲気なく、なんなら終盤に爆弾を託すほどあっさりした関係だったのには痺れた。

恋愛感情なく、一瞬死をも恐れない情を繋ぐことがあってもいいじゃないか

でもその人を大切に思うのではなく消耗品のように省みなくなってもいいじゃないか

所詮レールの上に乗っている。そんな後味だった。

満島ひかりは主演ではあるが主役ではない。

白い手帳自分に買うことにしたエレナ労働者を救い、誕生日プレゼントが爆発するのを防ごうとしたれっきとした善人である

同時に、山崎タスクロッカーの鍵をコウに渡し、デリファスジャパン代表こと五十嵐に追い討ちをかけるなど別の爆弾の仕掛けにも余念がない悪人である

エレナが残した爆弾とはなにか、エレナ解雇に際し何を思ったのか、なぜコウに渡したのか、考えたいことはいっぱいある。

たがこの映画の主役を語らずにはいられない。

名もなき配達員(息子)だ。

名前映画で出なかったのでなんて呼べばいいのか分からない。

役名が分からなかったのでエンドロールを見ても分からなかったし、俳優さんの名前も分からなかったので役名も分からなかった。

あとでパンフレットを見て確認するつもりだ。

いま思えば伏線を敷いてたのだろうが、明らかに主役ではない人選とビジュアルで途中まで見ても資本主義犠牲者としての役としか見ていなかった。

MIU404もアンナチュラルも(片方しか見ていないが)、有名な俳優さんが脇役に見せかけて主役級の役職で主役の活躍をするドラマのため、満島ひかり岡田将生が華麗に問題解決するのかと思った。

単価の安い労働者。160億円の損害という勝利を以てしても箱20円が追加に貰えるだけのような。

だけと言っても無いよりはマシの人もいるんだろう。

私は個人配送業したことがないか憶測しかないが、お昼ごはん時間10しかないのはい労働環境とは言えないし、その時間を売りたいほどの状況なんだろう。

報われるといいなあ、でもこんな世界観実写映画じゃあハッピーエンドは厳しいなあ。

実際、謎を解決するまでは満島ひかり岡田将生が主役だった。

でもその先は?

どれだけ便利になってもまだ玄関まで荷物を届ける仕事ロボットはやってくれない。

阿部サダヲこと八木さんが言っていた。最後の受け渡し、ラストマイルと。少々強引な説明だったが、そこまで言われないとピンとこない私にはそのくらい分かりやすいほうがありがたい。

なにせラストマイルというタイトル映画主人公最後まで分からなかったぐらいだ。

少女を救ったヒーローは誰だったか

名もなき人間がどこかで輝く瞬間があったっていい。富も名声もないけど、ヒーローが一瞬奇跡を起こして、それがかつての誇りによってもたらされるものだったら。

映画オチとしては文句無しのハッピーエンドである

最後に、こんな作品を作れる人が人間として、同位体として存在していることにおののいている。

そして感謝気持ちでいっぱいだ。

本当にありがとう

仕事が山あり谷ありで気が滅入っていたけど、もう少しがんばってみようかな。

MPが枯渇して0になったから、いてもたってもいられなくて突き動かされるように映画上映タイトルを漁った。なんとなく直感でこれだと思ったけどその判断に間違いはなかった。

映画を見てから空になったと思ったMPの底に10くらいだけふつふつ湧き上がってきている。

この細々と湧き出る泉を枯らさないように、また来週から働くつもりだ。

ラストマイル、かっこいいじゃん。

2024-10-10

YouTubeがやたらとベイマックス主人公母の動画ばかりをオススメしてくる…

まあ俺も見るんですけどね

anond:20241010213718

個人的見解

しかしReゼロこのすばを挙げながらなろう系は萌えないとは?

基本的になろう系は自己中心的ジャンルで、読者の分身となる主人公がどのように扱われるかが重要視される。

チートハーレムは男の甲斐性につながるキーワード。読者はそういうものを手に入れる主人公自己投影して気持ちよくなる。

そして、ヒロインを魅力的に描くことが蔑ろにされやすい。端的に言えば主人公甲斐性を示すためのトロフィーワイフ


ゼロのレムとこのすばのめぐみん例外中の例外無職転生ロキシーは物足りない。


ラブコメも負けヒロインがヒットしたばかりじゃないか

さて、どうなることやら。

2022年に着せ恋が大ヒットしたんだけど、爆発しなかったんだよな。

円盤売上はマケインの倍以上あるのに。

マケインとアーリャが4000枚代なのに対して、着せ恋は1万超え。

朝ドラはそんな真面目な考察に値するものではないですよ

「虎に翼」が終わって「おむすび」になりましたが皆さん観てますか?

先日、増田に「虎に翼」のとてもよい考察がありましたが、朝ドラはそんな真面目な考察に値するものではないですよ。

https://anond.hatelabo.jp/20240928134122

そもそも朝ドラ対象年齢は60~70歳前後だと思いますが、あまり映画ドラマに親しまない人が家事とかしながら気軽に見られる様な作りで、1回見逃したらついて行けないなんてことがない様1回の内容は薄いうえ重要シーンは何度も流しますし、土曜のダイジェストを観ればストーリー的には十分、余計な演出カットされててむしろ出来がよいまであります

おむすび」では、ギャル文化ボリュームゾーンが50歳前後だと思うので、その世代向けの思い出とその肯定を入れたいんだろうなあ、少し若めの視聴者ターゲットにしたいんだろうなあ、というプロデューサーの狙いを想像します。最序盤ですが、あいかわらず薄い取材適当エピソード入れてる感じがしてさぶいぼが出ます。元ギャル取材して「パラパラ踊れる人が偉かったんですよ~」なんて聞いたのが、「一発で難しいパラパラ踊れたら認めてやる」と少年マンガみたいなことになってしまったのではと想像します。実話だったらすみません(知り合いに元ガチギャルがいるので聞いてみようかな)。

朝ドラは、大きく分けて実在人物をもとにした伝記系と、現代とある職業に生きる系の2種類があります。ましなのは前者が多いです。「虎に翼」とか、カップヌードルとかゲゲゲとかウィスキーとか。後者料理人とかパティシエとか気象予報士とか航空学校とか看護師とか海女とか、だいたい薄い取材でゲットした業界あるあるエピソードをつまらなくして盛り込んでてさぶいぼが出ます。せっかくスポットライトを当てたその職業の深みとかは表現しきれず、脚本家の書きたいドラマの設定に利用するのが精一杯です。

プロデューサーの主張なのか、するりと社会問題を入れてきます特に「強い女」は普遍テーマです。戦前でも戦後でも「今どき、女が〇〇する様な時代じゃない!」なんてセリフは毎回出てきます。余談ですが、大河ドラマでも平安から明治までどの時代でもこのセリフが出てきます。他、自閉症っぽい子供田舎で元気になったり、性的マイノリティとか。

尺が豊富にあるせいか、内容が冗長です。回想シーンでは映像を流した上で「あの時の!」ですし、下手すると同じ回の15分で同じ映像が流れます映画とか観て見て伏線がー回収がー演出がーという人が初めて朝ドラを観るとショック死すると思います

演出はほぼ古来からドラマありがちな紋切り型クリシェ)です。とてもわかりやすいです。落ち込むと暗い部屋でじっとしてるし、挫折すると雨に打たれながら外で倒れてます主人公はだいたいモテモテだけど恋愛に鈍くて、恋愛脳の友達に助けられ、カントリーロードです。早い展開でイケメン完璧な男と結婚交際すると、戦時中なら死にます現代なら相手側の理由で別れますお笑い担当コントみたいなBGMで登場し、肝っ玉母さんに怒られます。序盤で出てきた嫌なやつは、口が悪いだけのお友達キャラになるか、ラスト近くで「堪忍なあ」と泣きながら主人公に謝って禊を済ませます

また、セリフ抜きの演出表現する力量もないし、テロップ症候群視聴者も読み取ってくれないので、心情もその都度ナレーション解説が入ります主人公が眉をひそめて少し首をかしげながら、「どうも腑に落ちない〇〇でした」って感じです。余談ですが、変わり種のナレーションでは、亡くなっていつも見守ってる家族幽霊目線、飼ってる犬目線てのもありました。欽ちゃんが犬役で面白かったです。

脚本家群像劇を書きたそうな気配を感じることが多いですが、尺はあるのにうまくいってない事が多いです。だいたい各登場人物の設定を説明するのが精一杯です。

これだけ文句言いましたが、近年の朝ドラで私が好きだったのは、「カムカムエヴリバディ」でしょうか。それぞれの人生が少しずつ関わりながらすれ違っていって、ちゃん群像劇でした。登場人物が気づいていないことを、視聴者が神の目線で「あの人だ!」「あの人の子供がこんなところで!」って気づくことが多くて、そのまま登場人物同士は他人のままだったり。伏線回収もことさら強調せずさらさら流れていきます。たぶん視聴者主人公目線にセットしてると、久し振りに登場するキャラは、飲み屋に「よう」って入ってきて、「○○さん!?」「お前、よくここに顔を出せるな!」とかやるしかないよね。ラストで、子を置いて男とアメリカに行った母の言い訳回は要らなかったかなと思うけど(片付けが要るのはわかる)、朝ドラってのはこういうのでいいんだよ。こういうので。

なろう系を擁護するなら

今月アニメ三期が始まったリゼロ主人公がけしてイージーではなく

から小さい兎が入ってきて食い殺されるようなエグい死に方を何度も何度もして頑張ってますよって話でもしたらいいのに

見える子ちゃん実写化とか話題になってるけど

あれって主人公の子がやべえモンが見えるけど

見えないフリしてやり過ごす

以外のパターンあるの?

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