北関東・埼玉が工場誘致競う、東京圏近く災害少なさ優位
関東・山梨への工場立地は茨城が2023年に75件と都道府県で最も多く、10年比の増加数も約2倍で首位だった。群馬、栃木、埼玉も件数の水準は高い。大消費地の東京圏が間近で交通網が整い人手を確保しやすいうえ、地価の割安さや災害リスクの低さでも企業を引きつける。ただ用地は足りず各地は工業団地の開発を急ぐ。 栃木は10年比6件増の34件だった。県内は港湾や空港はないが南北に走る東北自動車道に加え、埼玉県…
九州・沖縄では、熊本県が台湾積体電路製造（TSMC）の進出を追い風に工場立地を増やしている。進出が決まった2021年秋以降の立地件数は累計191件に達するが、県などの担当者は進出を希望する企業があれば東京でも即座に出向くなど、誘致の手を緩めない。一方で用地不足にも直面しており、県などは工業団地の整備を急いでいる。 「選ばれる熊本」「お客様が第一」――。企業の営業担当者が口にしそうなこんなスローガ…
国内での工場新設が低迷するなか、16道府県が新規進出を増やしている。茨城県は充実した高速道路網と積極的な用地開発をテコに、2023年の進出数を10年の2倍に伸ばした。生産の国内回帰などで企業の投資意欲は高まっており、自治体によるインフラ開発や誘致活動が一段と活発になりそうだ。 日本立地センター（東京・中央）によると、23年時点で製造業の23%が主に国内で新規事業所の立地計画を持つ。1990年代以…
経済産業省の「工場立地動向調査」から中四国地方の2023年の工場立地件数をみると、瀬戸内海に面した県がランキング上位を占めた。用地不足から各県とも全盛期に比べると件数は減っているが、円安などを背景に企業の投資意欲は強い。各県は災害の少なさや交通利便性など、それぞれの利点をアピールし企業誘致を競う。 香川県にテック企業の進出が相次いでいる。工場以外の企業進出も含めてカウントした県の23年の企業誘致…
製造業が集積する東海4県は活発な工場建設が続く。2023年の立地件数が全国2位の愛知県はさらなる企業誘致に向け、工場用地の造成を進める。24年3月には1100億円を投じ、8年をかけて用地を整備したトヨタ自動車の研究開発拠点が全面運用を始めた。全国7位の岐阜県では幹線道路の全線開通を見据えた工場建設が相次いでいる。 経済産業省の工場立地動向調査によると、愛知県の23年の立地件数は62件で全国で2番…
フランスのル・マン24時間耐久レースを日本人で始めて制した関谷正徳さん（74）が静岡県小山町の「富士スピードウェイ」で女性ドライバーの育成に励んでいる。モータースポーツ界に新風を吹き込みファン層拡大につなげる。車両の性能を統一してドライバーの技術や人物像に焦点を当てるなど、業界常識を覆す取り組みにも挑む。 1949年に今の静岡市で生まれ、幼い頃から車への憧れは強かった。マツダの販売会社に入り整備…
13日で2025年国際博覧会（大阪・関西万博）の開幕まで半年。会場となる人工島「夢洲（ゆめしま）」ではパビリオンの建設が着々と進み、大阪の街中も大きく変わっている。万博は長く停滞してきた関西経済の復活の起爆剤になるのか。変化の波を追う。…
