2008年イタリアグランプリ
レース詳細 | |||
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日程 | 2008年シーズン第14戦 | ||
決勝開催日 | 9月14日 | ||
開催地 |
モンツァ・サーキット イタリア ミラノ県 モンツァ | ||
コース長 | 5.793km | ||
レース距離 | 53周(306.720km) | ||
決勝日天候 | 雨 | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 1'37.555 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | キミ・ライコネン | ||
タイム | 1'28.047(Lap 53) | ||
決勝順位 | |||
優勝 |
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2位 | |||
3位 |
2008年イタリアグランプリは、2008年F1世界選手権第14戦として、2008年9月12日から9月14日にイタリア・モンツァで開催された。正式名称は2008 FORMULA1 Gran Premio d'Italia 2008。
予選
[編集]展開
[編集]シーズン屈指のハイスピードコースとして名高いモンツァであるが、今年は雨に祟られる。この天候が、皮肉にも勝敗を決める事となった。
Q1
[編集]雨のQ1は、ルーベンス・バリチェロ・ネルソン・ピケJr.・中嶋一貴・ジェンソン・バトン・エイドリアン・スーティルの5名が脱落。この時点では、まだ波乱の様相を見せていなかった。
Q2
[編集]Q3常連組は順当にQ2に進んだが、このラウンドでランキング上位4名のうち3名がよもやの脱落となった。この時点でランキング首位を走るルイス・ハミルトンは浅溝タイヤ選択が裏目に出て15番手、チャンピオン獲得に赤信号が灯るランキング3番手のキミ・ライコネンは予選出走のタイミングが遅かったことが原因で14番手、この年初優勝したランキング4番手のロバート・クビサは暖気運転中の天候悪化が致命傷となって11番手にとどまり、ランキング上位4名で唯一Q3に進出したランキング2番手のフェリペ・マッサにしても、Q2通過ラインぎりぎりの10番手でのQ3進出という惨憺たる有り様であった。
Q3
[編集]Q3常連3人が脱落したQ3は、Q2トップ通過のセバスチャン・ベッテルがその勢いのまま、史上最年少となる21歳72日でポールポジションを奪取した。チームメイトのセバスチャン・ブルデーも4位で通過。雨天を晴天セッティングで凌ぎ切ったのが勝因であった。
結果
[編集]順位 | No | ドライバー | コンストラクター | Q1 | Q2 | Q3 | グリッド |
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1 | 15 | セバスチャン・ベッテル | トロ・ロッソ・フェラーリ | 1'35.464 | 1'35.837 | 1'37.555 | 1 |
2 | 23 | ヘイッキ・コバライネン | マクラーレン・メルセデス | 1'35.214 | 1'35.843 | 1'37.631 | 2 |
3 | 10 | マーク・ウェバー | レッドブル・ルノー | 1'36.001 | 1'36.306 | 1'38.117 | 3 |
4 | 14 | セバスチャン・ブルデー | トロ・ロッソ・フェラーリ | 1'35.543 | 1'36.175 | 1'38.445 | 4 |
5 | 7 | ニコ・ロズベルグ | ウィリアムズ・トヨタ | 1'35.485 | 1'35.898 | 1'38.767 | 5 |
6 | 2 | フェリペ・マッサ | フェラーリ | 1'35.536 | 1'36.676 | 1'38.894 | 6 |
7 | 11 | ヤルノ・トゥルーリ | トヨタ | 1'35.906 | 1'36.008 | 1'39.152 | 7 |
8 | 5 | フェルナンド・アロンソ | ルノー | 1'36.297 | 1'36.518 | 1'39.751 | 8 |
9 | 12 | ティモ・グロック | トヨタ | 1'35.737 | 1'36.525 | 1'39.787 | 9 |
10 | 3 | ニック・ハイドフェルド | BMWザウバー | 1'35.709 | 1'36.626 | 1'39.906 | 10 |
11 | 4 | ロバート・クビサ | BMWザウバー | 1'35.553 | 1'36.697 | 11 | |
12 | 21 | ジャンカルロ・フィジケラ | フォース・インディア・フェラーリ | 1'36.280 | 1'36.698 | 12 | |
13 | 9 | デビッド・クルサード | レッドブル・ルノー | 1'36.485 | 1'37.284 | 13 | |
14 | 1 | キミ・ライコネン | フェラーリ | 1'35.965 | 1'37.522 | 14 | |
15 | 22 | ルイス・ハミルトン | マクラーレン・メルセデス | 1'35.394 | 1'39.265 | 15 | |
16 | 17 | ルーベンス・バリチェロ | ホンダ | 1'36.510 | 16 | ||
17 | 6 | ネルソン・ピケJr. | ルノー | 1'36.630 | 17 | ||
18 | 8 | 中嶋一貴 | ウィリアムズ・トヨタ | 1'36.653 | Pit | ||
19 | 16 | ジェンソン・バトン | ホンダ | 1'37.006 | Pit | ||
20 | 20 | エイドリアン・スーティル | フォース・インディア・フェラーリ | 1'37.417 | 18 |
決勝
[編集]- Car No.8,16はピットレーンスタートを選択
展開
[編集]強い雨のためエクストリーム・ウェットタイヤの装着が義務付けられ、セーフティカー先導でレース開始。序盤は、予選4位のブルデーがエンジンストールのために周回遅れとなった事と、ジャンカルロ・フィジケラが12周目にリタイアとなった事以外は波乱なく進んだ。ポールスタートのベッテルは、その後も序盤で作った貯金にモノを言わせ、最初のタイヤ交換時以外は首位を守りきって最年少ポールポジションに続き最年少の21歳73日で初優勝した。ハミルトンのチームメイト・ヘイッキ・コバライネンが、12秒以上離されて2位。予選失敗のクビサが、1ピット戦略で3位に潜り込む事に成功。今回は大した見せ場を作れなかったマッサは、何とかハミルトンより前の6位。そのハミルトンは、マクラーレンのタイヤの温まりやすさに祟られ後半伸びずの7位。ライコネンは最悪で、最後に何とかファステストラップを奪取したものの、ポイント圏外の9位に終わった。なお、雨中決戦となった当レースであるが、意外にもゴール出来なかったのはフィジケラだけであった。
ベッテルのこの優勝は、
- F1史上最年少での優勝、史上最年少でのポール・トゥ・ウィンおよび史上最年少での表彰台登壇。
- トロ・ロッソの初優勝、および初の表彰台獲得(前身チームであるミナルディ時代を含む)。
- 1957年のマセラティ250Fを駆るスターリング・モス以来、約半世紀(51年)ぶりのフェラーリ以外のイタリアチームによるイタリアGP優勝。
- フェラーリのカスタマーエンジンでの初優勝(2019年現在でもフェラーリのカスタマーエンジンでの優勝はこれが唯一)。
- トロロッソの親チームであるレッドブル・レーシングよりも先に初優勝を遂げる。
という記録づくめの優勝となった。
このレースで表彰台に登った3人は全員が今季初優勝を挙げたドライバーだった。ベッテル(21歳73日)、コバライネン(26歳333日)、クビサ(23歳282日)の3人の平均年齢は23歳350日であり、表彰台登壇ドライバーの平均年齢でもF1史上最年少記録を樹立した。3人ともがデビューから3年以内のいわゆる「若手」であり、次世代の色合いが強いポディウムとなった。
さらにこのレースで表彰台に揚がった国旗は2006年のイタリアGPと同じドイツ、フィンランド、ポーランド(2006年はミハエル・シューマッハ、ライコネン、クビサであった)の三ヶ国の国旗であり、流れた国歌もドイツ→イタリアの順で同一であった。
結果
[編集]順位 | No | ドライバー | コンストラクター | 周回数 | タイム/リタイヤ | グリッド | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 15 | セバスチャン・ベッテル | トロ・ロッソ・フェラーリ | 53 | 1:26'47.494 | 1 | 10 |
2 | 23 | ヘイッキ・コバライネン | マクラーレン・メルセデス | 53 | +12.512 | 2 | 8 |
3 | 4 | ロバート・クビサ | BMWザウバー | 53 | +20.471 | 11 | 6 |
4 | 5 | フェルナンド・アロンソ | ルノー | 53 | +23.903 | 8 | 5 |
5 | 3 | ニック・ハイドフェルド | BMWザウバー | 53 | +27.748 | 10 | 4 |
6 | 2 | フェリペ・マッサ | フェラーリ | 53 | +28.816 | 6 | 3 |
7 | 22 | ルイス・ハミルトン | マクラーレン・メルセデス | 53 | +29.912 | 15 | 2 |
8 | 10 | マーク・ウェバー | レッドブル・ルノー | 53 | +32.048 | 3 | 1 |
9 | 1 | キミ・ライコネン | フェラーリ | 53 | +39.468 | 14 | |
10 | 6 | ネルソン・ピケJr. | ルノー | 53 | +54.445 | 17 | |
11 | 12 | ティモ・グロック | トヨタ | 53 | +58.888 | 9 | |
12 | 8 | 中嶋一貴 | ウィリアムズ・トヨタ | 53 | +1'02.015 | Pit | |
13 | 11 | ヤルノ・トゥルーリ | トヨタ | 53 | +1'05.954 | 7 | |
14 | 7 | ニコ・ロズベルグ | ウィリアムズ・トヨタ | 53 | +1'08.635 | 5 | |
15 | 16 | ジェンソン・バトン | ホンダ | 53 | +1'13.370 | Pit | |
16 | 9 | デビッド・クルサード | レッドブル・ルノー | 52 | +1 Lap | 13 | |
17 | 17 | ルーベンス・バリチェロ | ホンダ | 52 | +1 Lap | 16 | |
18 | 14 | セバスチャン・ブルデー | トロ・ロッソ・フェラーリ | 52 | +1 Lap | 4 | |
19 | 20 | エイドリアン・スーティル | フォース・インディア・フェラーリ | 51 | +2 Laps | 18 | |
Ret | 21 | ジャンカルロ・フィジケラ | フォース・インディア・フェラーリ | 11 | アクシデント | 12 |
関連項目
[編集]前戦 2008年ベルギーグランプリ |
FIA F1世界選手権 2008年シーズン |
次戦 2008年シンガポールグランプリ |
前回開催 2007年イタリアグランプリ |
イタリアグランプリ | 次回開催 2009年イタリアグランプリ |